はやく俺のモノになればいいのに


ゼロじゃ…………ない。


妊娠したかも、しれない。


「避妊……していても?」
「100%の効果はのぞめない」
「……っ」
「1回目は。正しく使えた。破けたりすることもなかった」


いっかいめ――"は"


「でも。2回目は」


ドクン


「つけなかった」


――――!?


「しなかったんだ」


"うしろ向いて"


「避妊、してない」


"苦しい?"


「初めてのモモは。なんにもわかっていなくて。俺にすべてを託してくれていて」


どうして今になって思い出すの。

あのとき、ユキさんが、


"すき"と同時に放った言葉を。


「俺は、そんな綺麗なモモを――……」


"汚れて"


「犯した」
「……ウソ」
「ほんと」
「そんなの……ユキさんが。そんな、こと……」
「心当たり、あると思う」


こころ……あたり?


「1回目のときと2回目。ちがったろ」


それは、少し、慣れた……せい、だと。


「避妊しなかったから」


ドクン


「ぬくもり。感じたよね」
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