はやく俺のモノになればいいのに

――――私は、知らなかった


「理性なんて。飛んで」


"めちゃくちゃにしたくなる"

"壊れるくらい可愛がりたい"


ユキさんの、本当の、心を。


"モモがして欲しくないことまで始めて。痛がったりしても。平気で喜んだりできちゃうかもよ俺は"


「夢中でモモを求めた」


"ごめん。俺。余裕ない"


ユキさんは、たしかに、私に伝えてくれていたのに。


大切にしようとしてくれていたのに。


"なにがあっても。受け入れます"


私が、ユキさんを、止めなかった。

私が、ユキさんを、歪めた。


"……モモのバカ"


あの日、ユキさんが


「俺の中で溢れそうになっている正体不明の感情に対する答えを、探るように」


どんな想いで私とひとつになったか

全然わかっていなかった。


「一緒におかしくなってしまえばいいと思った。狂おしいくらいモモが愛しかった。汚したいという気持ちと。それでも君は綺麗で、大切にしたいという気持ちが。入り交じっていた」