はやく俺のモノになればいいのに
ドクン
「……線が」
終了を知らせるラインとは別に
うっすらと浮かび上がっていた。
「精度は、およそ99%」
「っ」
言葉が、出ない。
赤ちゃんがいるの?
私の……お腹の、なかに。
ユキさんとの子供ができたの?
「話そう」
「え?」
「モモの家族に。誰よりもモモを想い、守り、愛してきた人たちの了承を得る。子供ができたこと。産みたいことを話そう」
「反対、されたら」
「納得してもらえるまで。俺は何度でも足を運ぶよ」
「……っ、忙しいのに。ユキさん」
「バカだな、モモは。これ以上に優先させることなんて。俺にはない」
「なぐられ……ちゃう。かも」
「それでモモをもらえるなら何発でも喜んで受けよう」
「や、だ」
「挨拶は。頭を丸めていこうか」
「やっ……めて」
「逆に感じ悪いかな。丸めればいいってものでもないって」
「ユキさんなら。どんな髪型も。似合いそう……ですけどね」
「俺の覚悟。しっかり、聞いてもらう」