はやく俺のモノになればいいのに


「ま、まず。なにから……」
「病院でみてもらうところからだね。モモの健康状態と胎児の様子、なるべくはやく確認してもらおう」


少しも実感が、わかない。


「つわり……みたいなの。きてないよ、ユキさん」


妊婦したら、オエッてなるイメージすごくあるのに。


「それは個人差があるんじゃないかな。お腹張ってきて辛いとか足がむくむとか、人によって悩まされるところは違うのかもね。なにかあったら先生や俺に必ず相談すること」
「はいっ」
「病院行ったら。そのあと母子手帳もらいにいこうか」


母子手帳……!


「場所は、区役所かな。届け出るものについては、そこでおおかた教えてもらえるとして。産院を決めたり。これからの生活については、やっぱりモモのお母さんを頼るのがいいと思う」
「……お母さんを」
「きっと、わかってもらえる。モモの味方になってくれて。心強いはずだから。もちろん俺だってモモを支えたいけど、女性にしか――経験者にしかわからない部分も多いだろうから。その点では、まどかに連絡とってもいいしね」
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