はやく俺のモノになればいいのに


私、甘いのかな。


ユキさんのことすごく良くできた彼氏に思えてきた。


物知りで。頼りになって。

2人の問題だと向き合ってくれて、私のこと想ってくれているのがわかるから。


「やっぱりユキさんは。優しい……です」
「なに言ってるの」


ちょっと呆れたように笑うと、頭を撫でられる。


「俺がモモのこと欲しくて。欲張ってこうなったんだから。当たり前でしょ」


本当に、そうなのかな。


「はやくモモと3人で不自由なく暮らせるくらいに大きくなりたい」
「……っ」


3人、で。

一緒に……暮らす。


「どう? 楽しくなってきた?」
「……ハイ」

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