はやく俺のモノになればいいのに
「どうして御幸先輩が3人とつるんでるんだろうって、どこか引っかかってた。それが。さっき微妙に繋がりかけたというか」
実柑が、なにを言いたいかがわからない。
それは実柑自身もそうみたいでハッキリとしたことはなにも言わない。
「モモには合ってないような気がした」
「……そりゃあ、ユキさんは、すごく素敵な人だから。私が近づきたいって思うのは無謀だよ」
「そうじゃなくて」
真面目な顔をした、実柑。
いつものように
おもしろおかしく恋バナをしている彼女は、そこにいない。
実柑が本気で私を心配してくれている。
「御幸先輩の、モモへの優しさが。純粋なものだと……いいんだけど」