はやく俺のモノになればいいのに
…………独り占め。
「男の子と女の子。どっちだろうねー」
ユキさんに似てくれるといいな。
美形で脚長にになるから。
私に似たら将来恨まれるよ。
「女の子ならママと子供どっちも溺愛して。男の子なら2人でママ取り合いしそう」
「っ、ママ……」
「ママでしょ?」
少しずつ、お母さんになるんだ、という自覚が芽生えてくる。
「貧血気味なんでしょ。無理は禁物だよ?」
これ以上、血圧をさげないよう
食事には気を付けなさいと先生から言われている。
あとは子供の分も栄養とろうとして食べ過ぎて太らないようにって注意をされた。
お母さんがやたらと食べさせてくるけれど、検診で「今からそんなに増えていたらダメ」とストップをかけられたのだ。
激しい運動は避けて、なるべく、歩くようにしている。
「クッソ!」
イチヤくんが、鬼みたいな顔してやってきた。
「汗だくじゃん」
「時間切れだ」
「まーた。御幸先輩と勝負してたの?」