はやく俺のモノになればいいのに
「……本当ですか?」


欲しがったらまた、欲張りって笑われちゃったりして。


「ほんとだよ」
「いいんですか!?」


真に受けちゃいますよ、今度こそ。


「モモが喜びそうだから。ちゃんと置いてある」


私のために……?


うれしすぎる。


「檸檬を頭に乗せてるのとか」
「レモネードですね!」
「緑色のとか」
「それはグリーンティーか緑茶の二択ですね」


柄を見ればすぐに判断できるぞ。


「ほんとに好きなんだね」
「はい!」
「ちょうだいって頼まれたけど。渡さなくてよかった」


――え?


「好きだよね。女の子は、猫とか。ぬいぐるみ」
< 64 / 553 >

この作品をシェア

pagetop