はやく俺のモノになればいいのに
まあ、もちろんそれも、ジョークなんですよね。


わかってきましたよ。


ほんの少しだけ、あなたという人間が。


紛れもなく天然タラシさん。


悪意なさそうなだけに手強い。


……口元のほくろ、セクシーだなぁ。


「知り合いの飼ってる猫がさ」


――ネコ


「撫でると。ゴロゴロと喉を鳴らすらしいんだ」
「わ……私は、猫じゃありません!」
「知ってる」


けれど、もしも私が猫なら


こんなにも近くにいられることが

優しく触れられてることが


たまらなく嬉しくて


喉を、大きく鳴らすでしょう。
< 68 / 553 >

この作品をシェア

pagetop