スイセン
…羽椛と2人、ソファに座って買ってきたコーヒーを飲みながら休憩中。

「帆嵩くんの職場からはあんまり離れて、ないんだよね…?」

「うん、離れてないよ。前住んでた家とそんな変わんない」

少し不安そうに聞くから、落ち着かせるように優しく答えた。

「羽椛ちゃんの職場からの距離もあんま変わんないし、良いとこ見つけられて良かったわ〜」

「ごめんね…。早く復職しなきゃなあ〜っ」

(あ、やべ。急かしてるように聞こえちゃったかな)

元気の無いごめんね、の後に明るく笑う羽椛に少し申し訳なく思う。

「荷解きの続き、再開しようかなぁ」

「そうだね」

立ち上がった彼女の背中を見て、俺も飲み終えたコーヒーをテーブルの上に置いた。

今日は土曜日。明後日からまた仕事だし、今日明日で大体の荷解きは終わらせとこう。
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