スイセン
改めて、次の休みに買いに行くことにした。

ついでに手紙…とか。喜んでくれそう。

思いついたもののちょっと恥ずかしく感じてしまう。

俺、そういうの苦手なんだけど。

まあ、、羽椛の笑顔見れるならなんでもいいや。

「帆嵩くん?」

「っへ?わか、ば…ちゃん!」

ちょうど近所のスーパーから出てきたらしい羽椛の突然の登場にぎこちなくなってしまう。

「顔赤くない?どしたの?」

「や、暑くて…買い物してたんだ、ありがとう」

羽椛の持っている買い物袋を持ちながら、照れ隠しに爽やか目指して笑う。

「まあ、もう7月だもんねぇ」

ありがとう、と付け加えながら彼女は俺の隣にくっついて歩き始める。

今日のご飯何にする?っていう何でもない会話をしながら一緒に家に帰る。

俺は手紙になんて書こうかなって考えてた。
< 16 / 30 >

この作品をシェア

pagetop