スイセン
楠木 羽椛
〈楠木 羽椛〉
「いただきますっ!」
「どうぞ召し上がれ〜」
帆嵩くんが作ってくれたロールキャベツ。
美味しくないわけがないよ。
口に頬張りながら、美味しさをじんわりと堪能する。
「おいひい…幸せ」
「良かった!」
にっこりと笑う帆嵩くんを見て、また一瞬心が曇る。
…私は、人を信じることが苦手だ。
どんなに良い言葉をもらっても本当なのか分からない。
嘘だったらどうしよう。迷惑だったらどうしよう。本当は私のこと嫌いなんじゃないか…。
そんな不安が一気に押し寄せてしまう。
それでも笑顔で、暗い気持ちには蓋をして何事も無く生きてきたはずなのにな。
と、過去の自分を振り返って今の自分を情けなく思う。
いつから頑張れなくなったんだろう。
冬の終わりに休職をしてから、もう梅雨も終わったというのにまだ復職出来ていない。
帆嵩くんは頑張ってるよ、と言ってくれるけどそれは気を使ってるからで彼が優しいからなんじゃないかって思う。
「いただきますっ!」
「どうぞ召し上がれ〜」
帆嵩くんが作ってくれたロールキャベツ。
美味しくないわけがないよ。
口に頬張りながら、美味しさをじんわりと堪能する。
「おいひい…幸せ」
「良かった!」
にっこりと笑う帆嵩くんを見て、また一瞬心が曇る。
…私は、人を信じることが苦手だ。
どんなに良い言葉をもらっても本当なのか分からない。
嘘だったらどうしよう。迷惑だったらどうしよう。本当は私のこと嫌いなんじゃないか…。
そんな不安が一気に押し寄せてしまう。
それでも笑顔で、暗い気持ちには蓋をして何事も無く生きてきたはずなのにな。
と、過去の自分を振り返って今の自分を情けなく思う。
いつから頑張れなくなったんだろう。
冬の終わりに休職をしてから、もう梅雨も終わったというのにまだ復職出来ていない。
帆嵩くんは頑張ってるよ、と言ってくれるけどそれは気を使ってるからで彼が優しいからなんじゃないかって思う。