鳴り響け、復活のソナタ


「でも・・・どうして・・?

ゴリさんにスカウトされた時、

あの人は自分の素性を明かさずにいきなり私達にあの質問を・・」


「みんなも知ってくれてると思うけど・・

イッセイの動画は欠かさず全部見てるぐらい・・イッセイの事が好きだった。

それはカレも一緒で・・
布団の中でイッセイの動画を流しながら、

2人でずっとダラダラ一日過ごしてた事もあった・・。」


「「「「「「・・・。」」」」」」


「だからね・・“声”で分かったんだ。

もちろん一度も動画内で顔も、姿すら見せなかったからその“外見”は知らなかったけど、

竹下通りで話し掛けられたあの時、

“声”で・・今私の目の前にいるのは“ゴリ君”だって分かったんだ・・。」


「「「「「「・・・。」」」」」」


「でも気付かないフリした。

もしかしたらイッセイの動画に出られるかもしれない。

ゴリさんが聞いてきた質問に“YES”って答えればその先の展開があるかもしれないって・・

最初はそんな軽い気持ちで、
嘘ついたんだ・・。」


「「「「「「・・・。」」」」」」


「みんな・・本当にごめんなさい・・。

“イッセイがアイドルを作る”ってゴリさんから本当の意図を教えてもらった時も、

私はみんなみたいな・・みんな1人1人がそれぞれ持ってた想いなんかなくて・・


ただ・・イッセイの動画に出られれば・・カレの目にも留まるんじゃないかって・・。

fi☆veの一員になって、カレも好きだったイッセイの動画に出演すれば・・

今も遠く離れた場所にいるカレに届くんじゃないかって・・・。」


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