鳴り響け、復活のソナタ
「そういう事だロクよ。
二番煎じになるわけにはいかねぇ。
埋もれるわけにはいかねぇ。
だから俺の作るアイドルは“逆”で勝負しようと企んだが、
アイドルというステージで勝負を挑む以上、最低限“清楚”を守るのがマナーだ。
だが“清楚風”に仕立てたところで、
目の肥えた視聴者には見抜かれる、
だったら本物の“清楚”で勝負したほうがいいんじゃねぇかと思いついただけだ。
ウハハ、だから俺にとっちゃクソどうでもいい事だぜぃ?」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「イッセイ。前置きはそれぐらいにしておけ。ロクが腰抜かしてるじゃないか。」
「ウハハ、ロクよ、てめぇの色恋沙汰なんざ俺の知ったこっちゃねぇがな、
アフリカまで届けてぇんならさっさと這い上がってこい。
補欠もライブに出られると思うなよ?
お前とキョウコは照明係の手伝いだ。」
「・・スッ・・スッ・・はい・・!
頑張ります・・・。
ありがとうございます・・!」
一気に緊張感が緩んだのか、
過呼吸気味になっていたロクさんが倒れかけたので、二さんと一緒に慌てて肩を抱く。
「ウハハ!じゃあ本題に入ろうじゃねぇか。
お前ら、今のやり取りを聞きながら疑問に思っただろうなぁ?
どうしてメンバーだけの会合で出た話題を俺が知ってるのか。
どうしてメンバーだけの秘密にしておこうと決めた話を俺が知ってるのか。」
「「「「「「・・・。」」」」」」