鳴り響け、復活のソナタ


「負け犬。負け犬。負け犬。
ウハハ!外野には好き放題言わせておけ。

いいかキョウコよ、
最後に勝てばいいんだぜぃ?

白石が天下を取った世界をひっくり返してみろよ?

スティーブ・ジョブズに出来て、
お前に出来ねぇ事は無い。」


「・・・・・・・・・・・・。」


「ウハハ、“努力の天才”だと?
馬鹿言っちゃいけねぇ!

それで天下は取れたかもしれねぇが、世界はまだひっくり返っちゃいないんだぜぃ?」


「・・・・・・・・・・・・・・。」



「いつだってそうじゃねぇか?

世界をひっくり返すのは、
【本物の天才】なんだぜぃ?」



「・・・・・・・・・・・。」



「とまぁ色々言ってきたが・・ウハハ、

ピアノは1日サボると、取り戻すのに3日掛かるらしいじゃねぇか?

12歳で逃げ出したお前は8年。
ウハハ、2920日×3っていくつになる?」


「・・・・・・・・・・・・・・。」


「ウハハ、あぁいけねぇ。
閏年を入れたら2922日だな。」


「・・・・・・・・・・・・・・・。」


「そろそろ良い子は寝る時間だぜぃ?
じゃあな、俺は帰る。」


「・・・・・・・・・・・・・・。」






「・・・・あぁ最後に1つ言っておく。

このスタジオは壁一面に最高級の防音加工がされていて、建物の外に音は全く漏れねぇ。

だから近所迷惑なんざこのスタジオでは発生しない。」


「・・・・・・・・・・・・・・。」


「それから、鍵は俺が持ってる。
管理人には明日ゴリから返させる。

今夜中に泥棒に入られて何か盗まれちまったら・・ウハハ、ゴリのせいにしておくか。」


「・・・・・・・・・・・・・。」


「じゃあな。お前も真っ直ぐ帰れよ。」






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