鳴り響け、復活のソナタ
「豊川さん、今から何を・・?」
「目撃者を探します。
被害者2人の事を見聞きした人物。
犯行の時間帯、被害者以外にあの建設現場付近に現れた人物はいないか。」
「・・・??」
「私達も聞き込みに走りましょう。」
「いやでも・・関本主任や仲間の皆が今も尚、成果を挙げられていないのに・・?」
「犯行があった深夜帯に出歩いていた人はそうそういないでしょう。
もし被害者達が人目を気にした行動を取っていたら、
彼らの本性を見た人物はそうそういないでしょう。」
「・・・・・・!?」
「・・・・・。」
「まさか・・・・。」
「だから私達は、この街に溢れている【死者】へ聞き込みをします。」
「・・・・・・・・。」
「殺人事件の被害者だけではありません。
君が初めて視たお母様のように、
二度目に視た町内会長さんのように、
“元気飯”にたむろしている漁師さん達のように、
成仏する事なく、この世に強い情念を残している人はたくさんいます。」
「豊川さんが普段はなるべく関わらないように避けている人達ですね・・。」