鳴り響け、復活のソナタ
「ウハハ、結論は出たようだな。
キョウコよ、
次のライブを以てfi☆veから卒業だ。
仕方ねぇから次の動画で、
俺も一緒に出て発表してやるよ。」
「ありがとう・・イッセイ・・。」
「じゃあお前ら、そこに一列に並べ。
業務連絡だ。」
「「「「「「「はい!」」」」」」」
「ウハハ、キョウコよ、
さっき“ゼロから勝負する”って言ったな?」
「はい・・!」
「だったらお前の卒業理由は、
【学業に専念する為】にする。
お前がピアノを弾いてる映像は、
一切YouTubeには流してねぇ。
だからお前らも余計な事は一切言うな。
ウハハ、コンクール会場にファンが押し寄せたらたまったもんじゃねぇ。
そういう連中の後押しなんざ、
今のお前には要らねぇ。
“fi☆veキョウコ”じゃなくて、“三井キョウコ”として向こうの世界で勝負に出ろ。」
「はい・・!!」
「しょうがねぇから花道は用意してやる。
今年のライブはお前の卒業記念だ。
お前も出ろ。」
「・・・いいんですか・・・?」
「ウハハ、ロクよ。」
「!?は、はい!」
「お前一人が補欠じゃ格好がつかねぇ。
お前も出してやる。」
「ホントですか!?
ありがとうございます!」
「ウハハ、この前のゲリラライブ見て気が変わった。
ゴリよ、7人でのパフォーマンスも悪くねぇだろ?」
「あぁ。7人が一つになってのfi☆veだからな。」
「ウハハ!ライブまで時間がねぇ。
お前ら、明日から7人での隊列考えて、
死に物狂いでライブまでに間に合わせろ。」
「「「「「「「はい!」」」」」」」
みんなで感極まって再び7人で抱き合う。
イッセイが用意してくれた、
セイズREXでのラストパフォーマンス。
7人で出来る、最後の思い出。
イッセイへ、ゴリさんへ、
fi☆veのメンバーへ、
私の事を応援してくれたファンの皆さんへ、
全身全霊で・・
“ありがとうございました!”
と大声で叫ぶと誓った。
第11章 完