鳴り響け、復活のソナタ



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「どけどけぇーー!!!」


「緊急車両が通ります。
ご協力ありがとうございます。

緊急車両が通ります。
ご協力ありがとうございます。」


運転席で吠える関本主任を横目に、サイレンを鳴らしながら道路を空けてもらう。


「ライブは何時からだ!?」


「18時スタートです・・!」


「ちくしょう!!
始まっちまったじゃねぇか!!

主催者側へ連絡は!?」


「梅田課長が掛け合ってくれてますが、まだ連絡がつかないそうです・・!」


「犯人は自爆テロを企ててるって事か?」


「はい・・!ソマンをあの会場にばら撒いたら、犯人自身だってひとたまりもありません。

茶髪君と坊主君の命を背負っている点からも、

自分だけ助かろうというつもりは無いと考えます。」


「じゃあ下手に刺激すれば問答無用で発煙させるか・・!!

だけどもう密やかに確保出来る状況でもないぞ・・!」


「せめて顔と名前が分かれば・・・。」





“ブー!ブー!”


豊川さん・・!?


「はい、星野です。」


<少々荒い手を使いましたが、
自白させました。>


「え!?」


<名前は、古河【ヨシオ】。
静岡大学 薬学部に通う学生です。

今君のスマホに顔写真を転送しました。>


「ありがとうございます・・!」


<すぐに私もセイズREXへ向かいます。>



電話を切った後、
全捜査員へ被疑者の情報を展開する。

ライブ会場までもう間もなく・・!



「俺は着いたらすぐに関係者入り口から入って、ライブを中断させて何とか時間を稼ぐ。

その間に皆に観客達を避難・誘導させて・・

星野は何としてでも古河を見つけだせ!!」


「はい・・!」



間に合え・・・!
間に合ってくれ・・!!





















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