鳴り響け、復活のソナタ
「ウハハ!キョウコよ・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・俺を信じろ・・・。」
「・・・・うん・・!」
「ウハハ、男が勇気出して女に告白したんだ。返事してやらないと格好がつかねぇ。」
<星野・・・。今、背後についた。>
「・・・・・・・・・・・。」
<5秒でいい。
古河の気をそっちに逸らさせろ。>
「・・・・・・・・・・・・。」
どうする・・!
ゴリ君の後ろに隠れていたキョウコが古河に近づいていく。
イッセイはずっと不敵な笑みを浮かべている。
この流れだと・・
もはやキョウコが何を言っても、
古河がやけくそになって、
あの容器を地面に叩きつける。
だからその前に関本主任が突撃する時間を稼ぐしか・・
「・・・・・・・・・・・。」
手を伸ばしかけたホルスターに再び右手を添えた。
もう方法は一つしかない・・!
天井に向けて威嚇射撃して、
この場の空気を止めるしか・・!!
「ヨシオ君・・ちゃんと・・
言えてなくてごめんなさい・・。」
「・・・・・・・・・。」
「ずっと空っぽのまま過ごしてた・・。
でも店長さんがいて、シェフさんがいて、
ホールリーダーさんがいて、
クルミちゃんがいて・・。」
「・・・・・・・・・・・。」
「君がいてくれたおかげで・・
バイトの時間だけは・・
空っぽだったけど・・
仮面を被ってしまっていたけど・・
楽しかった・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「そのおかげで・・東京に来てからの日々だけじゃないよ・・。
今日までの全ての日々のおかげで・・私は“夢”を取り戻す事が出来た・・!」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「だからごめんなさいヨシオ君・・。
ずっと私の事を想ってくれてたなんて・・。
でもごめん・・・。
私は・・夢に向かっ・・。」
「・・・ぅぅぅぅうううおおおおおあああああああ!!!!!!!!!」
「「「!!?」」」