鳴り響け、復活のソナタ
「星野、ご苦労だったな。」
「ありがとうございます。」
「取り調べはこっちでやっとくから。
今日はもう上がっていいぞ。」
「あ、はい。分かりました。
お疲れ様です。」
奥さんを関本主任に引き渡すと、
スマホを取りだして・・
<・・・はい。>
「星野です。終わりました。」
<そうですか。>
「豊川さんあの・・。」
<なんですか?>
「どうして今回は・・
ご主人の証言を信じたんですか?
どうやって、彼が“嘘をついていない”と判断したんですか?」
<私の質問に対して、
『爪を切った』と答えましたよね?>
「はい。」
<その前に彼が言っていた事を思い出してみてください。>
「・・・・・・・あ!?」
<もし嘘をついていたとしたら、あそこで咄嗟に『爪を切った』とは答えません。
だから彼は正直に証言していると判断しました。>
「なるほど・・・・。」
<では私はこれで。>
「はい・・お疲れ様でした。」
やっぱり・・今回も最初から疑惑の眼差しで視てたのか・・。