鳴り響け、復活のソナタ
――――――
「お疲れ様でした~。
じゃあまたお店で~。
・・ヨシオ!遅刻するなよ!」
「は、はい!
じゃあお疲れ様でした~。」
カラオケを出て、
方向が一緒のクルミちゃんと歩き出す。
「ねぇねぇキョウコ!
今度また東京付き合ってよ!」
「・・?また学校の下見?」
春に一度、クルミちゃんのお父さんが運転する車で私達は東京へ行った。
目的はクルミちゃんが志望している専門学校の下見と、原宿のクレープだったけど・・
「ううん!今回は“全振り”しようよ~!」
クルミちゃんの性格から考えると意外だったんだけど、
けっこう厳格なお父さんの監視下ということもあって、
竹下通りではあんまり時間が取れなかったというか・・クルミちゃんも控え目に楽しんでた。
だから今度は私達だけで新幹線に乗って、
遊びに全振りしようという提案。