鳴り響け、復活のソナタ
「あっれれ~・・おかしいぞ~?」
「「・・?」」
小刻みに揺れながら遺体を調べていた長くんが、急に名探偵みたいな声を上げる。
「どうした長くん?」
「・・・・う~~ん。ちょっと解剖まで見解は待って欲しいっすね。」
「もしかして・・死因が分からない?」
「目立った外傷が無いっす。
首などに索状痕も無いっす。
口から血を流してる様子も無いっす。
イコール・・・・。」
「・・・つまり・・?」
「解剖のやり甲斐があるっすね~!!」
“ヒュー!”と軽快なステップを刻んだ長くんが、関本主任へ報告に向かった。
確かに、見渡す限りこの現場には、
血が一滴たりとも流れていない。
別の場所で殺されてからここに運ばれたならそれも分かるけど、
それならそれで長くんが外傷を見逃すはずないし・・
今のところ“変死体”に分類されるという事か・・。