セジョウ




❀❀❀



そのあと

帰りが遅くなったお詫びにと、上月くんが
駅まで送ってくれることになった。



星空の下、1本1本絡められた指を感じながら上月くんの隣を歩く。



「ねぇ上月くん」


「うん?」


「上月くんて、けっこう前からわたしのこと好きでいてくれたんだね」



そう言えば
上月くんは恥ずかしそうに笑った。

ついさっきまでの狂気的な表情はどこへやら。照れ屋な王子様にしか見えない。




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