セジョウ





思わずぞくりとさせられるような声音。

怪しい瞳がぎらりと光る。




「俺の最後だから。絶対離さないよ」




耳もとで囁かれた言葉が、幻覚を催す。




毒の塗りこまれた堅い堅い鎖が
わたしの四肢に巻きついて

二度と外れないと嗤っていた。




「死ぬほど…愛してあげるから」




みなさん、重い男の人ってどう思いますか?






「覚悟してね?」



ガチャン


たしかに、施錠された音が聞こえた。





Fin



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