プリンセスストロベリーの憂鬱
玄関に向かうと、鍵はチェーンロックはかかったままだ。


「どこから出やがった」


夏恵が出て行きそうな場所はベッド脇の窓だけだ。


「二階だぞここは」


まさかと思い、窓を見ると鍵が開いていた。


開けるとベランダの柵にロープが結ばれていた。


「どっから持って来たんだよ、こんなもん」


そろそろ従姉が迎えにくる時間だ。

何と言えば良いものかと悩んでいると


ピンポンとインターンフォンが鳴った。
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