プリンセスストロベリーの憂鬱
転機が変わる
それから一ヶ月が経ち、一年の最初の行事がやってきた。

一泊二日の修学研修


「面倒臭い。行きたくない」


予想した通り夏恵は嫌だとごねた。

無理もない。

最初の一件の後、夏恵にたいする嫌がらせは苛烈さを増した。


そのため、夏恵は財布もケータイも学校に持って行くことを止めた。

ロッカーは空にしていて、

「教科書ないから見せて」

と隣の男子から見せて貰っている。
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