プリンセスストロベリーの憂鬱
ヤバイ!

色んな女から色んな誘い文句を聞いてきたが、今のはストライクにツボに入った。

向こうが他意がないからこそ男の庇護欲みたいなものを掻き立てるんだろうな。
こんな小さい子に欲情するなんて、有り得ないことに内心動揺した。


「そりゃ、和菓子屋を継がなくちゃいけない子がケーキ屋になりたいなんて言ったら、じいさんも怒るだろう」

「言うわけないじゃん!
じじいに隙を見せたらますますいじめられるじゃん」

夏恵が涙を拭ってポンとテーブルを叩いた。
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