プリンセスストロベリーの憂鬱
「なっ!何言ってんだ」


あわてふためくオレを見て夏惠は首を傾げた。


「ちゅーして」


鼻血がでそうなくらい興奮している自分が恥ずかしくて、盛大に拒否した。


「何でー」

「何でも!好きな奴とするもんなんだよ」

「智和くん、私のこと嫌い?」


か細い声でそんなことを聞くなよ。


「んなわけねぇよ」

「じゃあ、ちゅーして」


ちゅーと言われた方が、何かぐっと来るのは気のせいだろうか?
< 44 / 187 >

この作品をシェア

pagetop