プリンセスストロベリーの憂鬱
「夏恵は何処行ったの?あれ?だれぇ?」


琴弥の目がオレに向いた。

弟は従姉に似ている気がした。


「お姉ちゃんの学校の先生よ」

「ふーん」


好奇心溢れた目から興味が薄れて行くのが分かる。


「夏恵の部屋に行っても良い?」

「だめよ。お姉ちゃんの部屋は大事なものが沢山あるから」

「おじいちゃんは入って良いって」

「それでもダメよ。女の子の部屋に無断で入るのはいけないことなの」
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