プリンセスストロベリーの憂鬱
「お久しぶりです。・・・夏恵がいなくなったんです」


多分。この二人は、従姉よりも鷹司の家の人たちより夏恵に近い人たちだと思う。

この人たちに聞けばあるいは。


「今日、家に家庭訪問に言ったんです」


オレは厨房の中に通されて、店長の坂田さんに全てを話した。

坂田さんはやはり全て知っていた。


「ついに爆発したのかもしれないな。あいつ以外に怒りの導火線短いからな」


坂田さんは仕様のない奴だと口ではいうが、目では笑っていなかった。

本当に夏恵を心配してくれているんだ。


「ケータイにかけてみるか」

「ケータイ持ってるんですか?あいつ」


従姉はケータイは持ってないと言っていた。


「持ってるよ。現代っ子の必需品。一家に一台の代物でしょ」


そう言って電話をかけ始めた。


「あっ、夏恵?オレ~りんさんだよ。お前、今何処?担任心配してるよ~」


すぐに夏恵に繋がって一安心した。
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