プリンセスストロベリーの憂鬱
「そっ。お前が無事ならそれで良いよ。明日からまたよろしく」


そう言うと、坂田さんはケータイを切った。


「夏恵は、君の家にいるって。先生早く帰ってきてだってよ」


オレの家。

肩の力が抜けて来た。

良かった。

京都に行かれたら、一日がかりで連れ戻しにいかなきゃならないとこだった。

それより、夏恵が無事で良かった。


「お騒がせしました。失礼します」


二人に頭を下げて、店を出ようとすると、坂田さんに止められた。
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