プリンセスストロベリーの憂鬱
「はぁ…。失礼します」


店を出てから、出来るだけ速足で家に戻った。


どんだけ詰めてくれたんだ。

ケーキだけなのに、重量感が半端ない。



家の階段を駆け上がって行くと、

家のドアの前に、夏恵がしゃがんでいた。


「夏恵!」

「あっ、智和くんお帰りなさい」


立ち上がった夏恵の顔を見て唖然とした。


学校にいたときにはなかった、デカイ痣が左のこめかみに出来ていた。

口元には、デカイ絆創膏が貼ってあった。
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