プリンセスストロベリーの憂鬱
夏恵を起こさないように、仕事を片付けてソファで眠った。



ケータイのタイマーが鳴って目を覚ました。


「夏恵…」


夏恵を起こして、飯を食わせないと。

風呂にも入りたいだろうから、いつもより早く早めに起きた。


「夏恵起きろ」


昨日と違い、ベッドの上の膨らみがない。

ベッドをめくると夏恵の姿はどこにもない。

それどころか、幻か何かみたいにバッグも無くなっている。

まさかと思い冷蔵庫を開けてみるとケーキが一個もなかった。


「クソガキ」


帰るのが嫌で親が来る前に逃げやがった。
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