Alice in nightmare World
この世界に無言が鳴り響く。

木々がザワつく音と遠くにいる子鳥のさえずりだけが聞こえる。

「マッドハッター、大丈夫?」

「ああ、大丈夫だよ」

マッドハッターはとても悲しそうにしていた。

「ここはどこなの?」

「ここは僕の家だよ、いや家だった場所になるね」

「だった?引っ越したの?」

「いや、追い出されたんだ、捨てられたのに違いない」

「え、そ、そう」

「でも両親を恨んだりはしていない、仕方なかった事だし、それから僕はそれなりに楽しんできたしね」
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