Alice in nightmare World
「あそこに男の子がいるだろう、アレが僕だ。隣にいる女の子は僕の妹だ」

「あなたはここにいるじゃない、どういうこと?」

「夢には限界はない、ここは僕の来たかった場所で1番会いたい人、一番後悔していた過去で、1番やり直したかった場所だ、ありがとうアリス君のおかげでまたここに来ることが出来た」

難しい話だ。私は理解に時間がかかった。しかし現実で起きてることであり、夢に文句を言っても仕方ないと無理やり自分自身を納得させた。

「あなた達は誰?」

「私達はただの旅人さ」

マッドハッターら少し困ってそう答えた。

「君たちは何をしているの?」

「僕達はお母さんを待っているの」

女の子が寂しそうに答えた。

「どれくらい待っているの?」

「3日くらい」

「そうか大変だったね」

「お腹減った、お母さん何かあったのかな」

「大丈夫、きっともうすぐ向かいに来るから」

男の子は泣きそうな女の子を慰めていた。女の子は足を怪我しているようだ。

本当に3日もここで待っていたのだろうか夜風も冷たいし食べる物もない。辛かったと思う母親とは本当に迎えに来るのだろうか分からない。

「私が探してこようか」

「ダメだ、アリス」

「ん?何で?」

「ダメなんだアリス」

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