Alice in nightmare World
このモノクロな部屋は目がチカチカして疲れる。鏡もそんなに要らないだろう。

私は草原と花畑を想像した。すると世界は広がりとてもいい香りに包まれた。美しく花ばかりだ。

大きな桜の木も生やそう。赤やオレンジ、黄色とても美しい花に囲まれて。私は幸せな気持ちになった。

離れた場所にいたうさぎはため息をついていた。申し訳ないとは思ったがあの閉鎖的な部屋にいるより随分良いだろう。

小鳥も私の手から飛び立つ。青くて綺麗な鳥だ。花畑にお似合いだろう。沢山想像した。

賑やかな空間になった。相変わらずうさぎはため息をつく。

私は横になって目をつぶる。花のいい香りだ。このまま眠りにつきそうだ。

いや、眠ることは出来ない。なぜなら私は今夢の中なのだから不思議と格好のシチュエーションなのにまったく眠くらなかった。

やはり眠り事は出来ないのだ。何をしよう。不思議と思いつかない。夢で好きなことをしても現実は変わらない。

変えたえないのは本当の世界の事。私は何かを思い出しそうだった。

少し歩いてうさぎの元に向かう。

「うさぎさん、何か欲しい物はある?」

「欲しい物、いいから部屋を元に戻してくれ」

「あの部屋のどこがいいの?ほこり臭くて暗い部屋の」

「ほこり臭くて悪かったな、私はあの部屋が好きなんだ」

「そう、せっかく綺麗にしたのに」

アリスは最初の部屋を想像した。

世界はモノクロで鏡ばかりの部屋に戻った。

「ぜんぜん違うじゃないか」

「んー、ごめんなさい、完璧には直せないみたい」

私は戻そうとはしたが少しいただけの部屋を完璧に思い出すことは出来なかった。

「もういい、自分でやるからここから出て行ってくれ」

「はーい」

私は白うさぎを怒らせてしまった。
< 7 / 28 >

この作品をシェア

pagetop