幻惑
11
新しい部屋には、次々と備品が搬入されていく。
翌週の月曜に 最後の家具が届き、その夜から一緒に住もうと、私達は決めた。
「今住んでいる部屋、俺の名義を解約したよ。あいつが残るなら、自分で更新するように言ったから。」
翼の奥さんは、少し待ってと言ったまま 全く動いてくれない。
翼が記入した離婚届も、そのままになっていた。
「離婚届も、催促しておいたよ。全く。だらしないんだよ。」
と翼は苦い顔をする。
「うん…」
私は小さく返事をするだけで、何も言えない。
翌週の月曜に 最後の家具が届き、その夜から一緒に住もうと、私達は決めた。
「今住んでいる部屋、俺の名義を解約したよ。あいつが残るなら、自分で更新するように言ったから。」
翼の奥さんは、少し待ってと言ったまま 全く動いてくれない。
翼が記入した離婚届も、そのままになっていた。
「離婚届も、催促しておいたよ。全く。だらしないんだよ。」
と翼は苦い顔をする。
「うん…」
私は小さく返事をするだけで、何も言えない。