幻惑
15
「今日、あいつから 離婚届を無くしたっていうラインが来てさ。」
夕食後、翼が私に言う。
一緒に暮らし始めて、まもなく2ヵ月。
全く変わらない状況に、私はかなり憔悴していた。
「無くしたって?どういうこと?」
私は驚いて、目を見開く。
「だらしない奴だから。間違えて捨てちゃったのか。仕舞い込んだのか。」
呆れた顔で言う翼。
私は翼を見つめる。
「まだ、引っ越してないの?」
やっと、そう聞くと
「多分。結花里。俺、離婚届渡しに行ってもいいかな?」
翼は遠慮がちに言い、探るように私を見る。
私は俯いたまま、頷くことができない。
夕食後、翼が私に言う。
一緒に暮らし始めて、まもなく2ヵ月。
全く変わらない状況に、私はかなり憔悴していた。
「無くしたって?どういうこと?」
私は驚いて、目を見開く。
「だらしない奴だから。間違えて捨てちゃったのか。仕舞い込んだのか。」
呆れた顔で言う翼。
私は翼を見つめる。
「まだ、引っ越してないの?」
やっと、そう聞くと
「多分。結花里。俺、離婚届渡しに行ってもいいかな?」
翼は遠慮がちに言い、探るように私を見る。
私は俯いたまま、頷くことができない。