幻惑
私が居ない部屋に帰る翼のことも。

明日からのバイトのことも。

その時、私は考えられなかった。

ただ父と母の元に帰りたくて。

ギリギリの所だったから。

あと少し遅かったなら、多分私の心は、壊れていた。

< 187 / 263 >

この作品をシェア

pagetop