幻惑
「結花里。愛している。」

私を胸に抱き、翼が言う。
 
「私も。翼君じゃないと駄目。」

翼の首に、腕を回して私は答える。
 
「結花里が居なくなって、俺 死んじゃうかと思った。」

私の髪を撫でながら翼は言う。
 

「ごめんね。黙って出て来ちゃって。」

私が謝ると
 
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