幻惑
通りに出て、タクシーを停めると、私は翼が待つ駅へ向かう。
 
車の中、目を閉じて。私はじっと考えていた。

何故こんな事になってしまったのか。

本当に、これで良かったのか。

自分は今、取り返しのつかない事をしているのではないか。

何度も何度も考えたこと。そして決めたことなのに。
 
 
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