幻惑
火曜日と重なったクリスマスイヴ。

私達はいつものように、昼間 熱く求め合い。

少し早めにホテルを出て、クリスマスディナーを楽しんだ。
 
「あのね、翼君。私達のこと、父に知られてしまったの。父が、翼君を紹介してほしいって言うの。」

私は翼に言う。
 
「そうか。そうだよね。こんなに一緒にいるんだもん。解っちゃうよね。いいよ。俺、結花里のお父さんに、ご挨拶するよ。」

翼は、少し困った顔をしたけれど。

覚悟を決めたように、潔く答える。

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