幻惑
「俺、結花里と一緒にいると、疲れが取れるんだ。不思議でしょう。」

と翼は笑う。
 
「仕事、大変なのに。翼君、早く眠りたいでしょう?ごめんね。」

年末で忙しくなる美容室。

少しの時間でも、私達は会っていた。

心配して、私が言うと
 
「駄目。結花里の顔、見ないと眠れない。」

と翼は、私を抱き締める。
 
「ありがとう。私、翼君の役に立っていると思うと、嬉しい。」

私の言葉に、
 
「エネルギーチャージ。」

と言って、翼は私をギューッと抱く。
 


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