白雪姫に極甘な毒リンゴを 短編集
「え?
俺、脅されてなんかないよ。
それにね
龍牙さんと鷹矢さんに
桃ちゃんと付き合うことを
反対されたとしても、
俺は絶対に
桃ちゃんと付き合うからね。
それでも俺のこと、信用できない?」
その時、ハムハムが言葉を発した。
「桃華、もう正直になれば。
十環のこと
好きで好きでたまんないんだろ?」
「だって……
付き合ったら私の嫌な部分
どんどん出て来ちゃうもん。
十環先輩に嫌われるの……
怖いもん」
「俺は嫌いになんてならないから。
桃ちゃんのこと」
「桃華、
十環にフラれた時は俺のところに来い。
俺にその時、女がいなかったら
お前を俺の女にしてやるから」
「ハムハムは上から目線だから、やだ」
「じゃあ、俺ならいいですよね?」
「青葉っちは
私よりケンカが弱そうだから嫌」
「そうっすよね。
青葉は桃姫を守るつもりが
守られそうじゃん。
じゃあ、俺で良くない?」
「チャラい男は、もっと嫌!」