白雪姫に極甘な毒リンゴを 短編集
「どうしようもなく困ったときは
俺に連絡しろよ!!」
「え?」
「だから!
お前がTODOMEKIに入って
危ない目に合いそうなときは
連絡しろって言ってんの!!
助けに行ってやるから!!」
語気を強めて言い放った虎兄。
それって……
怒ってるんじゃなくて
私のこと心配してくれてるんだよね?
虎兄
相変わらず天邪鬼なんだから。
十環先輩みたいに
優しく微笑んで言ってくれていたら
『強くて優しくて、自慢のお兄ちゃん!』
に、なっているところだからね。
「虎兄……ありがとう……」
私の口から出た素直な言葉に
虎兄はビックリして目を丸くした。
そして少しだけ微笑んで、
私の頭を撫でてくれた。
☆END☆