白雪姫に極甘な毒リンゴを 短編集

「桃、連絡先は聞いたよな?」


「え?
 龍兄、あのさ……
 このことは帰ってから話そう。

 私もう、学校に行かなきゃ。
 あそこの駅から電車に乗っていくから
 バイクで送らなくていいからね」


 私は、龍兄のバイクに掛けておいた
 カバンを手に取り、猛ダッシュ!


 駅まで猛ダッシュ!


 取りあえず学校に行って
 龍兄に清香さんのことを
 なんて報告しようか、六花と考えよう。


 そう思っていたのに……


 キャ~~!!


 龍兄が~!!


 般若みたいに目を吊り上げて
 追いかけてきた!!


 怖い! 怖い!

 マジで怖すぎだから!!

 誰か~~ 助けて!!

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