白雪姫に極甘な毒リンゴを 短編集
「龍兄……あのね……」
「桃……
巻き込んで……悪かったな……
俺さ、お前のこと
学校まで送ってやれそうにない」
「いいよ、そんなの。
電車に乗っていくから」
「マジでごめんな」
「龍兄、一人で大丈夫?」
「ああ」
龍兄は、電信柱につかまりながら
立ち上がると
私の顔を一回も見ないまま
よろよろと歩き出した。
龍兄を一人にして
本当に大丈夫かな……
☆END☆
次回は
『虎兄の不器用な恋』です。
ちょっと妄想に時間がかかりそう。
書きあがったらアップしますので
お楽しみに。