白雪姫に極甘な毒リンゴを 短編集

 六花の手には
 母さんが亡くなった時に
 俺が六花のために作ったお守りが。



 もしかして玄関で……
 俺の帰りを待っていた?


 だからさ
 そういうところが可愛いんだって。



 ダメだ、俺。


 六花のことが愛おしくて
 せめて眠りについている間だけでも
 俺の傍から離したくない。


 俺は六花を抱きかかえると
 2階に上がり。

 自分のベッドに六花を寝かせた。


 そして俺はベッドに顔を乗せ
 目の前ですやすや寝ている
 六花を見つめた。



 あ~。

 俺も今すぐ布団に潜りこんで
 思いっきり六花を抱きしめたい!


 そして
 六花のぬくもりを感じながら
 一緒に眠りたい!



 強い願望の波に
 飲み込まれそうになったけど。

 俺はあえて
 六花に触れるのをやめた。

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