白雪姫に極甘な毒リンゴを 短編集

「怒ったり、泣いたりするお前も
 受け止められるような男に
 なるからさ。

 だから。
 これからも俺の隣にいて欲しい」


 嬉しすぎて、声すら出ない。


 出てくるのは
 止められない涙だけ。


 虎ちゃんは
 親指の腹で私の涙をぬぐってくれた。


 その瞳に、優しい光が宿っていて
 私は虎ちゃんの瞳に吸い込まれるように
 虎ちゃんの唇に、自分の唇を重ねた。
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