触れたい、できない
_キーンコーンカーンコーン
4限目のチャイムが鳴り、ワラワラと生徒が教室から出ていく。
……あれから結局、万屋には無視され続けた
ペア学習でも、必要最低限の会話。
休み時間に話題を振ってみても完全無視。
まゆひとつ動かさず、本を読んでた。
「はぁ…やっぱ見ちゃまずかったんだよね…」
万屋が隠してた、青い瞳。
別に見ようとして見たわけじゃないし、あれは完全に事故だったわけじゃん?
なのにさ…
「そこまで避けなくてもいいじゃん…!」
食堂に行ったのか、もういない万屋の机に話しかける。
だっていずれはバレるよ?いくら前髪で隠してるからって、風が吹けば見えちゃうし。
隠したいわけなんて、到底聞けそうにもないけどほんと、何でなんだ_
「お前友だち出来ないのこじらせすぎだろ…机はしゃべってくんねーぞ?」